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ここ数年、複数枚の布貼りパネルに1輪の大きな花を描き、パネルの位置を変えることによって花としての新しい表情や、花の部分の生命力、美しいたたずまいなどを表現することを意識して、制作してきました。

 また、同じコンセプトの作品を混ぜて展示したり、パネルの位置を変化させていくことで作品空間を1作品の面積から壁面全体へ、壁面から空間へと変化させていくインスタレーション的表現も展開しています。

 四角形の連続や平行移動する状況は、日本家屋での生活の中ではよくあることで、たとえばふすま、障子などの建具によって、人の出入り、物の出し入れのたびに行われているわけです。掛け軸における様々な四角形の存在も床の間のある和室空間では当たり前でした。

また、日本の古典柄である市松模様(正方形が互い違いに連続して続いていく模様)や古典絵画の地に貼られている金箔の形も四角形であり正方形です。

考えてみると、今では日本でも少なくなった日本家屋でふすまや障子に囲まれ、呉服屋が古典柄の着物を持って出入りする家庭に育った私が、移動する四角形や四角形という形そのものに興味を持ったのも自然なことなのかもしれません。

 多くの方々に私の作品を楽しんでいただければ幸いです。

                        

竹中 香哉子

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